ミズノJPX923アイアン 評価・レビューまとめ~美しい打音が響く5モデル~

この記事ではミズノのアイアンであるJPX 923シリーズのスペック・評価・レビューをまとめています。

アイアンの入れ替えや購入を検討している場合の参考にしてください。

この記事を書いた人

Miki/FOLG運営者
ウェブサイトを運営しながら、ゴルフショップで修行中の身。本業は自営業。大阪府在中、ゴルフ歴10年~、アベレージスコア90前後、ベストスコア84

JPX 923シリーズの特徴やプロット図

JPX 923シリーズは全部で5種類のラインナップとなります。


  1. JPX 923 HOT METAL
  2. JPX 923 HOT METAL HL
  3. JPX 923 HOT METAL PRO
  4. JPX 923 フォージド
  5. JPX 923 ツアー


アイアンモデル5種類は多いように感じますが、

「何十万件ものゴルファーのビッグデータを解析し、それぞれのゴルファーに合うアイアンを求めた結果」

5種類のアイアンが必要になったそうです。

JPX923アイアンのプロット図

こちらが各モデルの違いが分かるようにしたプロット図です。

あくまでJPX923シリーズで相対的にプロットしたもの(他社メーカーのアイアンと比較していない)なので、注意してください。

いわゆる飛び系アイアンに近いのが、ホットメタル及びホットメタルプロです。

スタンダードなモデルがフォージドとなり、アスリート向けなのが923ツアーとなっています。

ホットメタルHLはシニアやレディース向けの特殊なスペックです。

JPX923 共通の特徴

JPX923アイアンシリーズの特徴は


  1. 高初速素材を使ったヘッドスピードアップ
  2. やさしさと心地よい打感の両立
  3. 深低重心による高弾道
  4. 番手別の最適設計



となっています。

そして、ホットメタル・ツアー・フォージドでは、アイアンヘッドに使われている素材が違います。

また、シリーズをとおして強度の高い素材を使うことにより、フェース面の肉厚を薄くすることに成功しています。

ちなみに肉厚が薄くなることでインパクト時のフェース面のたわみが増加し、ボールの初速が大きくなる効果があります。
(トランポリン効果)

モデル別の特徴はこちらにまとめています。

ホットメタルシリーズ ツアー フォージド
  • 素材にニッケルクロムモリブデン鋼を採用
  • それぞれ特徴がある3モデルがラインナップ
  • 操作性、スピン性に優れたマッスルバックタイプ
  • 独自の素材で柔らかい打感
  • ソール幅が狭く、抜けがいい
  • ホットメタルとツアーの間
  • 高強度のクロムモリブデンを採用

ホットメタルシリーズのスペックや評価

ホットメタルシリーズはツアー・フォージドにくらべて飛びやすく・優しいアイアンになります。

大きく違うのはそれぞれに入っているシャフトです。

また、スペックや重心位置、ヘッドの大きさやグースの効き方などにも少し差があります。

ホットメタル(ノーマル)
・シャフトが軽めでグースが効いており、捕まりやすく飛距離が出るアイアン
ホットメタルプロ
・フォージドとノーマルの間というイメージでノーマルに比べるとグースが減り、ヘッドも少し小ぶり。
・シャフトもダイナミックゴールドですのでノーマルより重く、ノーマルに比べるとショットの難易度が少し高い。
エイチエル
・High launchの略で高い弾道という名前。
・飛び系のストロングロフトタイプでも、球があげづらい人、力がない人やヘッドスピードが遅い人向けに設計されたアイアン。
・シャフトも22 MFUSION iとなっており、ノーマルとプロに比べると半分くらいの重量
・シリーズの中では一番軽くて優しいモデル

ホットメタルシリーズのスペック比較

こちらがホットメタルシリーズの比較表になります。

7番アイアンのデータ JPX 923 HOT METAL JPX 923 HOT METAL PRO JPX 923 HOT METAL HL
ロフト(°) 28.5 28.5 31
ヘッド長(mm) 85.4 80.7 86.6
トップエッジ厚(mm) 7.5 7 7.5
フェースプログレッション(mm) 1.8 3.4 0.9
スイートスポット高さ(mm) 22 21.5 20.5
重心深度(mm) 5.9 5.8 6.1
重心距離(mm) 43.5 40.5 43.5
TH慣性モーメント(gcm2) 2,750 2,570 2,910
UD慣性モーメント(gcm2) 660 630 700
スイートエリア値 5.7 5.1 6.4

JPX923 ホットメタルアイアンの評価

基本的にホットメタルシリーズは飛び系のアイアンですので、アイアンをラクに飛ばしたい人向けのアイアンとなります。

JPX 923 フォージドが難しい場合や直進性や飛距離性能が欲しい場合におすすめのアイアン。

少しクラブの重さや操作性が欲しい場合はホットメタルプロがおすすめです。

ホットメタルプロは飛び系の中でも操作性を考慮したモデルとなっており、フォージド>プロ>ノーマルという難易度になっています。

グースも弱くなっているので、ひっかけのミスが怖い人にはプロの方がおすすめですね。

ホットメタルHLはシニアゴルファーやしっかりスイングできるレディース向けのアイアンとなっています。

ロフトはノーマルとプロに比べると、ウィーク(寝ている)になっていますが、球の上げやすさや優しさはシリーズの中で一番高いです。

クラブ重量もかなり軽めになっていますので、力のないゴルファーでも振りぬきやすくなっています。

シニアやレディースの方はまずこのクラブから試打した方がいいですね。

アベレージヒッターはノーマルとプロを比較試打するのがおすすめです。

これらで物足りない場合はフォージドにシフトするのもアリだと思います。

JPX923 ホットメタルアイアン

シャフトがスチールのN.S.PRO 950GH neoとなっています。

硬さ シャフト重さ 調子 クラブ重さ(No.7)
S 98g 約421g

*グリップはゴルフプライドM31ラバーグリップ(ミズノオリジナル)(43ME88000)口径M60/49gバックライン有

No. ロフト角(度) ライ角(度) バウンス角(度) FP(mm) 長さ(インチ) バランス
5 22 60.5 2 1.2 37.75 D1
6 25 61 3 1.5 37.25 D1
7 28.5 61.5 4 1.8 36.75 D1
8 33 62 5 2.2 36.25 D1
9 37.5 62.5 6 2.7 35.75 D1
PW 42.5 63 7 3.3 35.25 D2
GW 48 63 9 4.3 35 D2
SW 54 63 13 4.7 35 D2

*FP=フェースプログレッション⇒グースの度合い

JPX923 ホットメタルプロ

〇Dynamic Gold 105のスチールシャフト

硬さ シャフト重さ 調子 クラブ重さ(No.7)
S200 103g 手元 約422g

*グリップはゴルフプライドM31ラバーグリップ(ミズノオリジナル)(43ME88000)口径M60/49gバックライン有

No. ロフト角(度) ライ角(度) バウンス角(度) FP(mm) 長さ(インチ) バランス
5 22 60.5 2 3 37.75 D3
6 25 61 3 3.2 37.25 D3
7 28.5 61.5 4 3.4 36.75 D3
8 33 62 5 3.6 36.25 D3
9 37.5 62.5 6 3.8 35.75 D3
PW 42.5 63 7 4 35.25 D4

*FP=フェースプログレッション⇒グースの度合い

JPX923 ホットメタルHL

〇シャフトはカーボンの22 MFUSION i

硬さ シャフト重さ 調子 クラブ重さ(No.7)
R 51g 約367g

*グリップはゴルフプライド ライトラバーグリップ(ミズノオリジナル)(5KJME57200)口径M60/42.5gバックライン無

No. ロフト角(度) ライ角(度) バウンス角(度) FP(mm) 長さ(インチ) バランス
5 25 60.5 1 0.3 37.75 C9
6 28 61 2 0.6 37.25 C9
7 31 61.5 3 0.9 36.75 C9
8 35 62 4 1.6 36.25 C9
9 40 62.5 5 2.3 35.75 C9
PW 45 63 6 3 35.25 D0
GW 50 63 8 3.5 35 D0
SW 55 63 12 4 35 D0

*FP=フェースプログレッション⇒グースの度合い

JPX923 TOUR アイアンの評価

JPX 923 TOURはJPX923シリーズの中でも一番難しい部類に入ります。

フォージドやホットメタルはストロングロフトの飛び系アイアンに分類されますが、ツアーアイアンは従来通りのロフト設計となっています。

ソール幅も非常にシャープでマッスルバック系のアイアンだと言えます。

グースもほとんどありませんので、ボールが捕まりやすい設計にはなっていません。

そのため、今まで飛び系アイアンやキャビティバックを使っていた方にはかなりショットが難しく感じる場合があります。

とはいえ、実は昔のマッスルバックアイアンに比べるとJPX923ツアーアイアンはかなりやさしくなっています。

なかなかこのタイプのアイアンはプロを目指す選手やシングルプレイヤーの方ぐらいしか試打しないと思いますが、思い切って挑戦してみるのもアリですよ。

また、シャープなソールはアイアンの見た目的にも非常にかっこいいですし、ミズノのアイアンは昔から人気があります。

本来は自分にマッチしたベストなアイアンセットを選ぶべきではあるのですが、やはりゴルフは趣味で楽しむ部分や使う道具でアイデンティティー(周りへの認知)を示すことも大切な楽しみ方だと思います。

ですので、このJPX 923 TOURがかっこいいからという理由で購入するのも私はアリだと考えています。
(ツアーアイアンの打音と打感はほかのシリーズにはないですしね)

私も今使っているアイアンがマッスルバックで同じような理由で購入しましたので、クラブの見た目で購入を決めるのは別に変なことではありません。
(ただ、試打でしっかり打てることは確認しました)

ツアーアイアンが少しでも気になるであれば、一度試打してみることをおすすめします。
(試打すると「案外打てるやん」ってなります)

JPX923 ツアーアイアンのスペック

〇シャフトDynamic Gold 120

硬さ シャフト重さ 調子 クラブ重さ(No.7)
S200 118g 手元 約432g



*グリップはゴルフプライドM31ラバーグリップ(ミズノオリジナル)(43ME88000)口径M60/49gバックライン有

No. ロフト角(度) ライ角(度) バウンス角(度) FP(mm) 長さ(インチ) バランス
4 24 60 3 3.4 38.25 D2
5 27 60.5 3 3.5 37.75 D2
6 30 61 4 3.6 37.25 D2
7 34 61.5 5 3.7 36.75 D2
8 38 62 6 3.8 36.25 D2
9 42 62.5 7 3.9 35.75 D2
PW 46 63 8 4 35.25 D3

*FP=フェースプログレッション・・・グースの度合いです。

JPX923 FORGEDアイアンの評価

このフォージドアイアンはやさしい飛び系のホットメタルアイアンと操作性の高いツアーアイアンの中間に位置しています。

そのため、「自分にどのアイアンがあうのかよくわからない」場合にはまずこのフォージドアイアンを試打することをおすすめします。

このフォージドがすこし難しく感じるのであれば、ホットメタルアイアンへ移行しましょう。

逆にもっと球をコントロールしたい、抜けがいいアイアンが欲しい場合はツアーアイアンを試打する方が良いです。

フォージドは全体的にバランスの取れた飛び系アイアンになります。

ロフトもストロングタイプですが、ホットメタルほどロフトが立っているわけではありません。
(7番でホットメタル:28.5°、フォージド:30°)

そのため中級者向けに作られたアイアンであると言えますし、クラブも少し重量があるので「ある程度振れない」と使いづらいと感じるかもしれません。

ウェッジに関してはPWのロフトが44°、GWが49°ですので54~56°のウェッジと組み合わせるとバランスがいいと思います。

JPX923 FORGEDアイアンのスペック

〇シャフトはDynamic Gold 105

硬さ シャフト重さ 調子 クラブ重さ(No.7)
S200 103g 手元 約420g



*グリップはゴルフプライドM31ラバーグリップ(ミズノオリジナル)(43ME88000)口径M60/49gバックライン有

No. ロフト角(度) ライ角(度) バウンス角(度) FP(mm) 長さ(インチ) バランス
4 21 60 2 2.8 38.25 D2
5 24 60.5 3 3 37.75 D2
6 27 61 4 3.2 37.25 D2
7 30 61.5 5 3.4 36.75 D2
8 34 62 6 3.6 36.25 D2
9 39 62.5 7 3.8 35.75 D2
PW 44 63 8 4 35.25 D3
GW 49 63 9 4.3 35 D3

*FP=フェースプログレッションはグースの度合い

他のアイアンモデルもチェック

これまでJPX923アイアンの評価やスペック、特徴をまとめてきました。

それぞれユーザーの特徴や悩みに合わせて作られたアイアンですので、細かい部分でミズノのこだわりが見えますね。

FOLGではJPX923シリーズ以外にもアイアンの評価をまとめています。

気になる場合は一度チェックしてみてくださいね。

〇スリクソン ZX5マーク2アイアン

〇ブリヂストン 221CB・222CB+ アイアン

〇ステルスアイアン