ドライバーのヘッドがでかい理由~慣性モーメントの恩恵~

「ドライバーだけなんであんなにヘッドが大きいのかな?」

こんちには、FOLG編集部のミキです。

ゴルフの花形であるドライバーは最も遠くへボールを飛ばすことができるゴルフクラブです。

昔に比べるとゴルフクラブの進化はとてつもなく、それはドライバーも例外ではありません。

ドライバーの進化は飛距離だけなく、

  • 方向性の向上
  • 球の上げやすさ
  • 曲がり幅の軽減

など、さまざまなものがあります。




そんな進化の中でも見た目でよくわかるのがドライバーヘッドの巨大化です。

実は昔のドライバーはこんなにヘッドが大きくありませんでした。

そんなわけでこの記事ではそんなドライバーの最大の特徴であるヘッドの大きさについて解説しています。

この記事を最後までお読みいただくことで、なぜ大きいヘッドが重要なのか?よくわかるようになりますよ。

この記事を書いた人

Miki/FOLG運営者
ゴルフ好きの経営者。モットーは”読者の方にマッチした情報をお届けする”こと。兵庫県在中、ゴルフ歴15年、アベレージスコア90前後、ベストスコア85

ドライバーヘッドが大きい理由

他のクラブに比べてドライバーヘのッドが大きいのには2つの理由があります。

  1. スイングの安心感が生まれる
  2. 慣性モーメントの増加する


ちなみにドライバーヘッドの大きさはルール的に最大460ccまで容量を増やすことができます。

そして、最近販売されているドライバーの大半は460cc。

たまに少し小ぶりの435ccとかもありますが、それでも十分大きいヘッドになります。

参考までに3番ウッドが180~190ccとかなのでドライバーのヘッドがどれだけ大きいかよくわかると思います。


メリット①打点の増加や安心感

ゴルフは止まっているゴルフボールにクラブヘッドを直撃させる必要があります。

そのため、クラブのヘッドが大きければ大きいほど”スイングの安心感”が生まれやすくなります。

特に初心者の場合は長いドライバーで空振りしやすいので、ヘッドが大きいに越したことはありません。

ヘッドが大きい=フェース面が大きいということになり、多少打点やスイングがずれてもボールが前に飛んで行ってくれるというメリットがあります。



ちなみに昔に比べると今のドライバーヘッドはだいぶ大きいです。

2000年頃に300ccが主流だったのに比べると、今では約1.5に大きくなりました。

そういった意味でも初心者にはかなり優しくなりましたよね。

現状ルール的には460ccが上限となっていますが、先々では規制が緩和されもっと大きいヘッドのドライバーが出てくる可能性も否定できません。

メリット②慣性モーメントの増加

ゴルファーへの安心感という点に加え、慣性モーメントを大きくするという目的もヘッドの大型化に関係してきます。

ボールはフェース面の方向に飛ぶ

ショットをした時にゴルフボールは基本的にフェース面の方向に飛んでいきます。

そのため、超高速で動くクラブヘッドを目標方向に持ってくる必要があります。

一番長くてボール飛ばしやすいのがドライバーというクラブなんですが、その反面フェース面のコントロールも一番難しいです。

ゴルフ初心者の場合はフェースが目標方向より開きやすく(*1)、ドライバーのスライス球がよく出ます。
*1右打ちの場合、目標より右側。左の場合は逆。

こういったミスショットを減らしてくれるのが、慣性モーメントの大きさなんです。

慣性モーメントが大きいことによるメリット

慣性モーメントというのは慣性の力(その方向に動き続けようとする力)の大きさになります。

つまり、ドライバーヘッドの容量が大きいほど”慣性モーメント”という”クラブヘッドのブレにくさ”が大きくなるわけです。

基本的にアドレスの時は目標方向にフェース面をセットしています。

スイング中にフェース面が開いたり・閉じたりするからボールが大きく曲がってしまうのですが、慣性モーメントが大きいとその開いたり・閉じたりする度合いが少なくなります。

このため、ドライバーショットの直進性が上がり、初心者のみならず上級者にとっても曲がりにくいドライバーになるわけですね。

慣性モーメントが大きいことによるデメリット

ただし、ヘッドがブレにくい=ヘッドの操作性が落ちる、ということにもなります。

ラウンドではさまざまなシチュエーションがあり、時には意図的にボールを曲げた方が安全な場合もあります。

そういったときに慣性モーメントが大きいドライバーを使ってしまうと、逆に大きく曲げるのが難しいといったデメリットが生まれてしまいます。

とはいえ、そういったシチュエーションは限られていますし、多くのアマチュアゴルファーにとっては”曲げない方の優先度が高い”です。

デメリットと言っても大きな影響がないため、各メーカーがどんどんデカヘッドのドライバーを設計しているわけですよね。

ヘッドの軽量化

普通に考えるとヘッドが大きくなればなるほどクラブ自体が重くなります。

クラブが重くなりすぎてしまうと、スイングスピードも出ないし、そもそもフルスイングが難しくなります。

しかし、ヘッド部分の素材が発達したことにより大きい容量でも軽量なヘッドが作れるようになりました。

そのため、いろんなメーカーが大きい容量のドライバーを販売し、ユーザー側も大きいヘッドのドライバーを求めたため、より浸透していったということになりますね。

よりゴルフを簡単にするために、クラブメーカーの方々は努力と研究を重ねておられます。

ありがたい限りでございますよね。
(まあ、そのぶん値段は高いですけど)

まとめ

ここまでドライバーヘッドの大きさに関する情報をお届けしてきました。

重要なポイントは

  • ヘッドが大きいほうが安心感がある
  • 慣性モーメントを最大化するためにヘッドが大きく進化していった
  • 素材が軽量化し、ヘッドを大きくすることが可能に
  • クラブメーカーの努力は偉大(値段が高いのにも納得すべし)

となります。

ちなみにFOLGではこれ以外にもドライバーに関する情報をお届けしています。

よければ、一度チェックしてみてくださいね。