
海外情勢の影響もあって、日本では物価の上昇が問題となっています。
知らない人もいるかもしれませんが、日本という国は約30年近く経済成長をしていません。
国内総生産と呼ばれるGDPが約30年ほどずっと横ばいで推移しており、これはつまり日本人の平均所得が全く上がっていないということを表しています。
そのため、外的要因による物価の上昇は国民生活に大きな打撃を与えますし、その影響は今後大きくゴルフ業界にも及んでくると思われます。
こういう状況では国家や政治家が減税などの処置をとり、国民の負担を減らすことを検討するべきですし、消費税という消費に対する罰金などはいますぐ廃止すべき悪税であります。
また、ゴルフにおいてはこの消費税にプラスして、ゴルフ場利用税というものがかかってしまいます。
ゴルフ場利用税も消費税同様にラウンドすることに対する罰金となります。
はっきり言ってこんな税金も必要ないと私は考えています。
税金という名の罰金
巷では「税金が社会保障や年金などの財源になる」とよく言われていますが、まったくもってそんなことはありません。
(詳しくは書きませんが、国には通貨発行権があるのですよ。必要な分は国が日本円を発行すればいいだけです)
財源を確保するために税金を徴収するわけではありません。
税金はある目的をもって設定されます。
例えば、高速道路の利用料金で考えてみます。
- 料金が上がれば、高速道路を使用する車の数が減ります
- 料金が下がれば、高速道路を使用する車の数が増えます
この場合、高速道路の利用料金を変えることによって、「高速道路を利用する車の数を調整できる」ということがわかると思います。
これは誰にも変えることができない人間の心理です。
安くなれば使う人は増えるし、高くなれば使う人は減ります。
当たり前の話です。
デフレのゴルフ場
ゴルフ場利用税がどういう目的で設置されたのかは不明ですが、おそらく当時はゴルフという非常に面白いスポーツにハマりすぎないようにしたかったのかもしれません。
しかし、今となってはゴルフ業界では、大きくデフレ(物価の下落)が起こっています。
バブル時代に比べるとラウンドフィーが1/2~1/3ぐらいまで下がっているところも多いですし、価格競争に敗れてつぶれたゴルフ場もたくさんあります。
ゴルフ場の仕事が非常に安月給であることは有名ですし、あわせて日本では借金まみれのプロゴルファーもたくさんいます。
お客さんという需要が全く足りていないからこういった状況に陥っているわけです。
客単価が下がる⇒設備投資できない⇒グリーンやコースの状態が悪くなる⇒低評価がつく
大半のゴルフ場はこういうスパイラルに入っています。
ゴルフ場利用税
ゴルフ場利用税は都道府県によって適用される金額に違いがありますが、兵庫県では1ラウンドにつき300~1,200円の負担を強いられます。
これに消費税もプラスされますから、ラウンドフィーの約20%には税金がかかっている仕組みになります。
ほんとにバカみたいな話です。
ところでゴルフ場利用税は徴収されたうち、約7割がそのゴルフ場がある地方自治体に交付されています。
兵庫県の説明では
地域振興に重要な役割を果たしています。
と書かれていますが、こんなもん別にラウンド費用から徴収する必要がそもそもないんですよ。
たしかに地方の財源は国と違って限られたものなので、ゴルフ場利用税で上がってくる税収は貴重かもしれません。
しかし、ゴルフ場利用税を廃止して減った金額は国が地方交付税を増やせば済む話なんです。
「国がドケチだから、一般ゴルファーから税金を集める」っていう仕組み自体がおかしいと思いますね。
また、ゴルフ場は地方に多いわけですから、ゴルフ場利用税を廃止すれば地方へラウンドする人が増えますし、観光や旅行の活性化にもつながります。
ついでにガソリン税や高速料金も減額した方がより効果は増えると思います。
(地方活性化とか言いながら、ろくに対策もせずにどんどん地方は衰退していっています)
せっかく、コロナがきっかけでゴルフ人口が増えつつあるのに、意味不明な税金のせいでみんなのラウンド機会が減ってしまうのは非常にもったいないです。
ほんとに何とかしたいものです。
最後に
日本の政治はまず補助金で何とかしようとして、ほとんど減税することがありません。
(唯一、減税するのは法人税だけ)
ガソリン価格高騰で政府が取った対策が典型的でした。
(補助金は一時的で済みますが、減税はずっと続きますからね)
これだけ物価が上がっているのに消費税の減税が議論されない時点でこの国は非常にオワッテいます。
「税金を払うのは仕方ない」とか「税金が上がっていっても仕方ない」っていう、ある種の共通認識が国民を支配していますが、このままいくと日本は国自体が無くなるか、移民国家になってしまいます。
基本的にこのブログはゴルフに関することしか記事にしませんが、昨今の経済政策や国の方針を見ていると、残念な思いがこみ上げてきます。
正直、政治や経済のことで書きたいことは山ほどありますが、サイトの趣旨とは異なってきますので、また機会があったときに詳しく書こうと思います。