ゴルフ界で話題のリブゴルフツアーとPGAツアーについて

グレッグ・ノーマンがCEOを務めるリブゴルフ・インベストメントが主催している新ゴルフリーグ”リブゴルフ・インビテーショナル”が6月9日よりスタートしました。

実はスタートする前から世界的に有名なPGAツアー(アメリカの男子プロゴルフ協会)とリブゴルフはかなりもめています。

選手からすればツアーや試合が増えることはとてもいいことになりますが、運営サイドはそういうわけにはいかないようです。

背景

プロゴルフの興行は”選手がすべて”と言っても差し支えないぐらい、高い技術と熱い闘志をもったプロゴルファーたちのプレイが必要になってきます。

タイガーウッズの調子の良しあしでツアーの売り上げが大きく変化するように、ツアー側はプロ選手に依存している部分がかなりあるわけです。

新リーグ設立によってもともとPGAツアーに出ていた選手たちが新リーグ側に流れていくことになります。

選手たちのスケジュールや大会の開催場所、PGAとリブゴルフが同じ週に大会を主催したりと、両方のリーグを全試合出場するのは物理的に不可能と言えます。

PGAツアーの運営や売り上げに影響が出ることは明らかですので、PGAとしては事前に対処する必要に迫られました。

PGAの対応

アメリカのPGAツアーはこのリブゴルフツアーの話が出た段階で、PGAツアーへの出場権を停止することを示唆しています。

つまり、「新リーグに出たい奴はPGAツアーから追放する」という脅しというか圧力を選手たちにかけたわけです。

選手がリブゴルフツアーに参加すると、4大メジャーと言われるマスターズ・全英オープン・全米オープン・全米プロゴルフ選手権の出場権はもちろん、優勝賞金のでかいフェニックス・オープンなどの大会に出場することができなくなる可能性があります。
(現状ではまだ協議段階であるようです)

また、国の名誉と誇りをかけて戦うライダーカップやプレジデンツカップに出場することもできなくなる可能性もあります。

後述しますが、リブゴルフツアーに大きなメリットがあるとはいえ、PGAツアーには今まで積み上げてきた伝統や名誉、人気がありますから、選手にとっては強烈な脅しになるわけですね。

リブゴルフツアーのメリット

まず、新しいリブゴルフリーグは全8試合を予定しています。

レギュラーシーズンである7戦がアメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東などで試合が開催されます。

選手たちは各大会において、個人戦と団体戦によるポイントと賞金を競い合います。
(シーズン中に最も多くポイントを集めた選手が個人戦のチャンピオンとなります)

今までの4日間72ホールではなく、3日間54ホールをストロークプレーで競い合います。

試合日数が4日間⇒3日間に減ることはかなり大きく、選手たちの体の負担も大きく減ります。



〇賞金について
レギュラーシーズン大会の優勝賞金は400万ドル(約5億2000万円)となります。

2022年のマスターズの優勝賞金が270万ドル(約3億5000万円)だったことを考えるとかなり優勝賞金が大きいことがわかると思います。

これ以外にも7戦終了後に王者が決まる個人戦では上位3人に合計3000万ドル(約39億円)が与えられる予定です。

また、最終戦のマッチプレー方式によるチーム選手権の賞金総額は5000万ドル(約65億円)となっています。

試合の日数が減って体への負担が少なくなることに加えて、獲得できる賞金が大きくなるわけですから、そこに魅力を感じる選手は多くいても不思議ではありません。

「ゴルフ以外の時間が増えることで、他のことにも挑戦できる」というのが最大のメリットかもしれませんね。

新リーグに参加する選手たち

リブゴルフツアーが始まる前から参加を表明していたのが、有名なメジャーチャンピオンのフィル・ミケルソンです。

ネームバリューもあるため、主催側もかなり助かったようですが、つい最近になってダスティン・ジョンソンも参加を表明しています。

個人的にはこれが一番びっくりしましたね。
(つい最近ではパトリック・リードやブライソン・デシャンボーも参加を表明しました)

また、リーグ発足にあたり、プレイヤー4名構成の新チームが結成されています。

そして、全チーム数が12チームとなっておりますので、リブゴルフツアーに参加するプレイヤーは合計48名のゴルファーとなりました。

ちなみに日本からは木下 稜介プロ、谷原 秀人プロ、香妻 陣一朗プロが参加しています。

現状では日本のプロツアーとの兼ね合いがどうなっていくのかは不明ですが、何かしらのペナルティ的なものはあるかもしれません。

少なくともアメリカPGAツアーには出れませんね。

ダスティン・ジョンソンやケビン・ナ、セルヒオ・ガルシアなどの選手たちはリブゴルフツアー参加にあたり、PGAツアーメンバーシップを返上しています。

リブ(LIV)ゴルフツアーの視聴方法

リブゴルフツアーは公式のYouTubeチャンネルで視聴することが可能です。

また、一般的なゴルフツアーと違い、選手のスタートが”ショットガン方式”と呼ばれるものになっています。

これは各組がそれぞれ違うホールから同時刻にスタートする方式です。

そのため、順番にスタートしていくPGAツアーなどに比べると中継時間は短めとなります。

ゴルフ場の場所にもよりますが、日本だと夜の22:00~24:00でスタートすることが多いと思います。

基本的にLIVゴルフはYouTubeは無料で視聴できますので、ゴルフネットワークやDAZNなどの有料チャンネルでゴルフを視聴することに抵抗がある方は、チェックしてみてはいかがでしょうか?

LIVゴルフチャンネル

ゴルフ界の分断

ここからは個人的な意見になります。

新しいツアーが発足し、選手たちの活躍する場が増えていくことはいいことだと思います。

なんだかんだ言っても、賞金をしっかり稼いでいるのは一部の選手だけになりますし、それ以外の選手たちに挑戦できるフィールドが提供されるのはゴルフ界のためにも非常にいいことです。

ただ、PGAツアーとリブゴルフツアーが喧嘩になっているのが、非常に残念ではあります。

どうにか折り合いをつけることができればゴルフ界のためになると思いますけど、それぞれ潰しあいのような姿勢を続けていると、選手たちの分断が始まってしまいます。

というより、現状でもう分断が始まっているわけなんですが、これからはミケルソンとタイガーが一緒にいるところや、ダスティン・ジョンソンとマキロイが一緒にいるところを見る機会がほとんどなくなってしまいますね。

個人的には非常に残念ですし、とても熱い戦いを見せてくれるライダーカップにも影響が出たりするのは非常に残念な気持ちです。

オリンピック選考に関係してくる世界ランキングについてはリブゴルフツアーの成績を反映するかどうかも現在協議中だそうです。

いちゴルフファンとしては選手たちのすごいプレーを見たいだけなんですが、なんとかならないものですかね~