
ゴルフでは最終的にカップインをめざすため、グリーン攻略を避けて通ることはできません。
初心者向けの遅いグリーンや傾斜の少ないグリーンであれば、まっすぐ強めに打てれば何とかなりますが、上級者向けの速いグリーンや傾斜の多いグリーンではそういうわけにはいきません。
パッティングは事前知識や準備が非常に重要です。
なんとなく打っていてはカップまで大幅にショートしたり、大きくオーバーしたり、3パット・4パットとどんどんパット数が増えていきます。
できるだけ2パット以内に抑えられるように、グリーン上で意識しなければならないことをしっかりチェックしましょう。
グリーンで意識すること
グリーン上でパッティングする前に意識しなければならないことは以下の3つです。
- グリーンの速さ
- グリーンの傾斜
- グリーンの芝目
グリーンの速さ
グリーンの速さはゴルフ場が何フィートと表示してくれていることが多いです。
一応目安としては
- 8フィート以下・・・遅い
- 8~9フィート・・・普通
- 9~10・・・速め
- 10~12フィート・・・かなり速い
- 12フィート以上・・・プロの競技レベルに速い
スタートホール前に練習用のグリーンがありますので、こちらを活用してグリーンの速さを体感するのがおすすめです。
ただし、練習グリーンと本番のグリーンで速さが違うことも多いですし、朝と夕方ではグリーンのスピードもかなり変わってきます。
基本的に”芝が荒れておらず、芝の長さが短い朝一番”がグリーンが一番速く、”芝が荒れて伸びている夕方”がグリーンが一番遅くなります。
また、雨が降った場合も水滴でブレーキがかかることがあり、けっこうグリーンが遅くなります。
これらのことを意識しているか・していないかで、かなりパッティングに差が出てきますので注意しましょう。
グリーンの傾斜
グリーンに傾斜があると、当たり前ですが、高い方から低いほうに向かってボールは流れていきます。
傾斜がきつかったり、グリーンが速かったりすると、ボールが坂を上りきらずにもとに位置に戻ってくるなんてこともザラにあります。
ちなみに傾斜はボールの転がるスピードにも影響を与えますし、ボールが転がっていく方向にも影響を与えます。
そのため、この傾斜読みはパッティングにおいてもっとも重要であると言えますし、傾斜を正しく読むことができればパット数を改善することが可能になります。
ただし、この傾斜読みはプロゴルファーでも難しいと言われているほどに、正確に読み切るのは不可能に近いです。
目の錯覚だったり、そもそも自分自身が水平に立てていなかったりと、傾斜を正確に読むのが難しくなる条件がそろっています。
もちろん、コースやグリーンの形状によって傾斜読みの難易度にはピンからキリまであるのですけど、プロゴルファーのトップレベルの技術があっても、毎回バーディパットが入らないのは”傾斜を正しく読むことがとても難しい”からに他なりません。
とはいっても、傾斜を読まないととんでもないところにボールが行ってしまいますし、ゴルフスイングの練習と一緒で傾斜読みも数をこなすとどんどん精度が上がっていきます。
また、直接自分で傾斜を読まなくても、同伴者が打ったボールの転がりを確認できますので、「自分のボールがどういう転がりをするのかある程度イメージできる」ことがよくあります。
というより、傾斜読みではこれが一番簡単になります。
ですから、同伴者がパッティングしているときは積極的に「ボールの転がり」を確認しましょう。
ただし、パッティングしているプレイヤーの正面や背後に立つのは厳禁です。
グリーンの芝目
グリーンのスピードや傾斜は初心者ゴルファーでも何となく理解できると思いますが、この芝目に関しては知らない人も多いのではないかと思います。
私自身も途中まで全然知らなかったものですから、最初に体験したときには”まったくもって意味不明”な感覚になったのを今でも覚えています。
まず芝目についてですが、芝には流れる方向があります。
- 順目・・・自分から見て正面に向かって芝が倒れている
- 逆目・・・自分の方に向かって芝が倒れている
順目の場合は芝の抵抗を受けにくいので、ボールがよく転がります。
逆に逆目の場合はボールが芝の抵抗をモロに受けるので、転がりがかなり悪くなります。
基本的に芝目は傾斜のある方向に流れていきます。
そのため、下り傾斜の場合は順目(抵抗が少なく転がりがいい)になりますし、上り傾斜の場合は逆目(芝の抵抗があり、ボールが転がりにくい)になります。
ですから、普通のゴルフコースでは芝目を特に意識する必要はなく、グリーンの傾斜だけ気にしていればOKとなります。
しかし、一部のゴルフ場ではこうならない場合があります。
どういうことかと言いますと、
- 下り傾斜なのに逆目になっており、ボールが思ったより転がらなかった
- 右方向に傾斜しているのに、左に芝目が流れているから、ほとんどまっすぐ転がった
みたいな現象が起こります。
これは芝目の影響があることを事前知識として持っておかないとパニック状態になります。
また、
- 下りの順目・・・びっくりするぐらい速い
- 上りの逆目・・・びっくりするぐらい遅い
ことの影響も結構大きいです。
なにせ、ボールの転がるスピードのギャップがかなり大きくなりますから、パッティングの感覚が狂ってしまいます。
芝目の読み方
なぜ傾斜と芝目が全く逆方向になってしまうのかの説明は割愛します。
(山全体の傾斜やコースを作る場所、芝の種類などが関係します)
ただし、芝目の確認の仕方は覚えておいた方がいいと思います。
芝目はこちらの画像にもあるように芝の色である程度確認することができます。
画像はサッカーコートになりますが、芝刈り機が通った場所で明るい芝と暗い芝がよくわかるようになっています。
明るい方が巡目、暗い方が逆目になります。
こういった感じで実際のグリーンでも芝が明るいか暗いかによってもある程度芝目を判断をすることができます。
また、グリーン周りのラフやカラーなどの長い芝がどちらの方向に流れているか?を見ることによっても確認することが可能です。
ただし、これは人が歩いたり、芝を踏んづけたりすることで「方向が変わる」こともありますので、できるだけ人通りが少ないエリアの芝で確認することをおすすめします。
もともと芝目の影響が強いことを知っているコースの常連さんやメンバーさんと一緒に回るときは、しっかりそのアドバイスを聞くようにしましょう。
ほんとに見た目とは真逆に曲がったりしますから、芝目は怖いもんですよ。
まとめ
- パット数を減らすには、グリーンの速さ・傾斜・芝目に注意
- グリーンの速さはラウンド前にチェックすること
- グリーンの傾斜は同伴者のパットでも確認できる
- 芝目の影響が強いゴルフ場があることを知っておこう