
ゴルフ場の会員権を持っていることが一つのステータスになった時代があります。
昔は会員権の取得・維持には相当な費用・収入が必要だったこともあり、だからこそ持っているだけで「お金を持ってるすごい人」という見方がされていたそうです。
その時代に比べると現在の会員権はかなりリーズナブルな価格になっています。
私みたいな一般人でも取得できるぐらいハードルが下がっており、何度か会員になろうかと検討したこともあります。
とはいえ、それでも会員権を取得するのにそれなりのコストがかかるのですがその分メリットも存在します。
そんなゴルフ場の会員権と最近始まったゴルフのサブスク(継続課金型サービス)について紹介していきます。
会員権について
まずはゴルフの会員権について説明していきます。
普通にゴルフを楽しんでいるだけなら、あまりなじみがないと思いますので、この機会に覚えておきましょう。
メリット
ゴルフ会員権にはプレイヤーにもゴルフ場にもメリットがあります。
まずプレイヤー側ですが、
- 競技用のハンディキャップを取得できる
- ゴルフ場主催の大会に出れる
- 一般より安いメンバー料金でラウンドできる
- 混雑時の予約も優先される
- 一人でも予約できる(他のメンバーさんと回る)
と言ったところになります。
競技シーンへの参加はゴルフのモチベーションアップや、新しい人脈を作るのに非常に有効です。
メンバーさんは基本的に金銭的に余裕のある方ですから、仕事の営業やビジネスの話がうまくいく場合も多いでしょう。
昔はみんなでゴルフ上達を目指す研修会というものが盛り上がっていたそうですが、最近は若い人があまり入らないのでどんどん人数が減ってきているようですね。
逆にゴルフ場のメリットですが
- 前金でキャッシュが手に入る
- 客単価は少し下がるが継続してメンバーはラウンドしてくれる
- メンバーが新規の顧客を連れてきてくれる
ゴルフ場はグリーンなどの維持費が結構かかります。
この費用はゴルフ場が先行投資で負担し、後々にお客さんから回収することになります。
そうすると手元の現金が減ってしまいますから、会員権の取得や年会費によってまとまったキャッシュが入るのはゴルフ場にとって非常にありがたいことです。
(黒字・赤字関係なく、事業においては手元のキャッシュが生命線になりますので)
また、入会預託金という預り金を請求するゴルフ場もありますが、これはのちのちメンバーさんに返還されます。
ただ、近年のゴルフ場の経営悪化によってキャッシュが足りず、メンバーさんからの返還に応じることができないゴルフ場も出てきました。
(ちなみに私の父親がメンバーのゴルフ場も、この件でメンバーさんと大モメしてました)
あとはメンバーさんが継続してラウンドしてくれるのも非常に大きいですし、メンバーさんの紹介で新規の顧客がラウンドしてくれるのも大きいです。
なかなか新規顧客を獲得するのがビジネスにおいて一番難しいですからね。
資産価値
会員権には資産価値がありまして、実は融資を受ける際の担保にもなります。
また、個人間での取引もできますから、価格が上下することもよくあります。
昔に比べると今は全体的に会員権の相場が下がってきていますが、バブル時代までは年々価格が上がっていったそうです。
ですから、投機目的(儲ける目的)で会員権を取得した人も中にはいたとか。
今となっては関係ない話ですが、土地も含めてバブル時代はすごく夢があったみたいですね。
値段は下がっていますが、それでもゴルフ場会員権には資産価値があります。
したがって、贈与や相続したときに納税の対象になってしまう場合もあるので注意しましょう。
相場や費用について
会員権取得にかかる費用は
会員権費用+入会金(入会預託金)+名義書き換え料+取扱手数料+年会費等
となります。
会員権の売買が成立した場合に、会員権費用は持ち主に費用が支払われます。
入会金や名義書き換え料、年会費はゴルフ場に入ります。
取扱手数料は仲介業者に払う手数料になります。
ですので、単純に会員権の値段だけを見て購入判断を下すのはやめておいた方がいいですね。
特に名義書き換え料が「会員権の半分の値段~同じぐらい」かかってしまうので、結構高い印象があります。
私はそれがもったいないなと感じて、会員権取得をあきらめました。
実際に取得するには
会員権を取得するためには、まずお気に入りのゴルフ場を探す必要があります。
とはいっても、ゴルフ場によって会員権費用はバラバラですので、自分の予算と相談しながら自分が好きになれそうなゴルフ場をピックアップしましょう。
ゴルフ場会員権の相場はこちらのサイトで検索できます。
費用を用意するだけで会員になれるわけではなく、反社ではないかどうかのチェックなども入るようです。
ここの審査基準もゴルフ場によって違いがあるそうです。
年会費のみのメンバー
数年前から会員権を持たなくても、年会費を払うだけでメンバーになれる仕組みを採用しているゴルフ場が出てきました。
名義変更などの手続きが不要で、比較的簡単にメンバーになれますのでできた当初は非常に人気がありました。
メリットとしては
- 会員になるための〇十万~〇百万の費用が必要ない
- ゴルフ場の競技に参加でき、ハンディキャップも発行できる
- お得な会員料金でラウンドできる
年会費が数万円程度ですから、費用が高い土日によく回るゴルファーなどには非常にメリットがある話でした。
しかし、これにもデメリットがありました。
- まずこのサービスをやっているゴルフ場が少ない
- 会員数が増えるとラウンドフィーが上がっていく
という部分です。
会員数が増加すると、メンバーになっても土日に予約が取れなくなったり、ゴルフ場も枠がいっぱいになったことから客単価を上げる方向にシフトしていきます。
これから会員になろうとしているプレーヤーにはあまり問題になりませんが、すでに会員になっている人にはただの値上げとなってしまい不満が出ます。
もちろんそれでも従来の会員よりはリーズナブルではあるのですが、人間やっぱりお得感が薄れてくるとダメみたいですね。
ゴルフのサブスクリプション
最近になって新しく始まったのが、ゴルフのサブスクリプションサービスです。
こちらは毎月一定金額を支払うと、その月はいくら回ってもラウンドフィーがかからない仕組みになっています。
ただし、ラウンドフィーが免除されるだけで、ゴルフ場利用税や消費税などの税金やレストラン代+α(振興協力金など)は普通に請求されます。
私の知り合いがこのサービスを使っていますが、大体2000円ぐらいは支払うイメージになりますね。
ただ、月の請求額が5千円~7千円程度になりますので、数回ラウンドするだけで元が取れる計算になります。
(時期にもよりますが、2回ラウンドするとペイする感じです)
先ほどの年会費のみのメンバーと比べてもかなりコストパフォーマンスはいい方になります。
競技ゴルフに出たり、ハンディキャップが欲しい場合には役に立ちませんが、お得にゴルフを回りたいだけなら、こちらのサービスを検討してみるのもアリだと思います。
まだまだ認知度が少なく、サブスクを提供している事業者や提携ゴルフ場が少ないのが現状ですが、これからどんどんこういったサービスが広がっていくはずです。
関東方面では
TeeRexさん
関西方面では
MASH UP GOLFさん
となっています。
枠の関係で土日はあまりラウンドできないようですが、平日に時間が取れる方はかなりお得ですので是非チェックしてみましょう。
まとめ
- 昔に比べると会員権を取得しやすくなった
- 会員権を取得するとハンディキャップを取得できたり、競技シーンに参加できる
- 年会費のみを負担する会員権もある
- サブスクリプションサービスはこれからサービスが拡大すると予想